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これは、やや難解。ビオラとチェロ・バイオリンの3重奏。ビオラとチェロ2台でも弾ける。ビオラ2台とチェロでも良 い。上のビオラと下のチェロパートは普通に弾く。ヴァイオリン(またはビオラ)は、1小節遅れてチェロを追いかけ る。これだけなら、普通のカノンなのだが、8小節後が問題なのだ。8小節毎に1音上げて転調する。上のビオラ パートで言うと最初Cで始まる(ハ短調)8小節後Dで始まり(ニ短調)次の8小節後Eで始まり(ホ短調)次はFis で始まり(嬰へ短)次はAsで始まり(変イ短調)最後はBで始まり(変ロ短調)そして最後の音はCで終わる。 同じ旋律を繰り返しながら一段ずつ昇っていく、まさに螺旋と呼ぶにふさわしい。バッハ独特の面白い発想だ。こ の曲に添えたコメントは「昇りゆく転調と共に王の名声に隆々たらんことを」である。なんたるゴマすり!だろうか。 |